受け継がれていく気質

制約や壁があるからこそ、独自性や魅力を産みだせる

民芸はあらゆる制限の中、人々の創意工夫で生まれてきた。
その土地で手に入る素材や根付いてる技術や人々の気質、そしてその土地の気候風土。
それらの制限・制約の中、人々は創意工夫により魅力的で独自性ある民芸を生み出した。言い換えれば、制約があったからこそ独自性や魅力ある民芸が生まれた。
1992年にチャイハネアナという店舗を建築したのだが、買った土地がヒョウタンのように中央部分がくびれていて、店舗としては非常に難しい設計だった。しかしそこは民芸にある創意工夫の精神を大事に、くびれた部分をむしろ活かして、狭い洞窟のような通路にしてしまい、そこをくぐり抜けて売場を行ったり来たりできるようにした。困難な壁に感じたくびれをむしろ探検心をくすぐる個性に変え、独特で他にない魅力を持つ店舗になった。
仕事をしていると、さまざまな制約にあう。お金も、人数も、時間も、商売環境も、必ず一定の制約があるし壁にもぶつかる。そもそも人はみな万能ではないから能力にも制約はある。目標を高く設定すればさらに壁が増える。しかしそれらの制限をかえって活かし、創意工夫で壁を突破することで、魅力的な商品や店舗や活動を生み出すことが出来るのだ。

金をかけるほど、つまらなくなる

莫大なお金をかければいいというものではない。高い金で買えるものというのは意外に均一的で同じ匂いになる。俗物的というのだろうか。お金というものは制約があるほど、お金をかけないでやろうとするほど、創意工夫の知恵が湧き面白いものが産まれるというものだ。そう創意工夫のアイデアを産む思考と感性こそが私たちの少ない財産なのだ。

110%を目指せ、が合言葉になってる

毎年毎年、仕事のステージを引き上げる。それもお客様満足を去年の今頃より110%引き上げられるぐらい、根本的にステージを引き上げる。これが売上の110%につながる。そういう考えで、お客様へ向けた商品やサービスの向上を図る。もしくは同じ仕事や作業にかかる時間や人数を減らし、毎年効率を110%引き上げていって、会社の生産性をあげていく。このように仕事をブラッシュアップしていくには、常に目の前の壁に対して思考と感性を総動員して創意工夫を重ねなて突破していく必要がある。
理屈よりも手を動かして、いろいろな方向で模索する。そこから得た手応えや実感を大事に、次の積み上げにつなげていくのだ。